子供のころは、みんな前を向いて歩いていた。
下を向いて歩いているのは、足場が悪く転ばないように気を付けている時ぐらいだろう。

なんでこんな話をするかというと、小学生の時に人より明らかに小銭を拾う回数が多い友人がいて、子供ながらに運のいい奴だと思っていたんですよ。小学校三年生くらいだったかと思います。
それにしても、あまりに続くものだから、正直に聞いてみたところ、まさかの答えが返ってきワケですよ。

「俺はいつも金になりそうなものがないかを意識しながら、下を向いて歩いている。オマエは前を向いて歩いていて、落ちているものを見つけられるのか?」

言われてみれば、その通りである。町内の散歩コースになっており、犬の糞が多い通りを歩く時くらいしか、下なんか見てなかった。両親や祖父母は前を向いて歩けとか、精神的なことなのか、車に気をつけてほしいのかよくわからんことしか教えてくれなかったし、衝撃度は半端なかった。当時は下を向いて歩くのは犬の糞が多い時ぐらいだったから、正直こいつスゲーと思いましたよ。

お金を拾うために下を向いて歩く子供 vs 犬の糞を気にして下を向いてあるく子供
勝ち目はないですよね。間違いなく、スティーブン・セガールとケイン・コスギくらいは差がある。
スティーブン・フレデリック・セガール vs ケイン・タケシ・コスギですからね。
フレデリックとタケシくらい差があるんだから勝てるわけない。だってコスギ・タケシって言われたらブラマヨの薄いほうの本名?って勘違いしちゃうよ。意味不明なケイン・コスギへの風評被害は置いといて話を進めましょう。パーフェクトボディ!!

もうね。その日から、♪あの~日、あの~ときぃ、あの~場所ぉできみぃーに会えぇなかったら~僕はいつまでも前を向いてあるいたまま~!!って感じですわ。

神と出会ったような僥倖、その日以来、とにかく下を見て移動、金、金、かねーで生きていきました。
みんな小学生ですから行動範囲もほとんど変わらず、道端からすごいスピードで小銭が消える程度で何も起こりません。

私も、ちょっとした小銭を拾うことはあっても大物を見つけることはなく、中学生になりました。そのころには、まわりからも、お前ってホントに運みたいなものがないなと言われる始末、屈辱、恥辱の嵐ですわ。やっぱ、人間なんで、そんなことないと思ってても、運ってあるのかな。まあ、確率の偏りなんだから当たり前かとか、ませたことを考え始めたころでした。

ある日、友人数人で自転車で古本屋に行った帰りですよ。ついにきました。
砂利のしかれた駐車場のすみに草が生い茂ったあたりに、大きなボストンバック!!
少し遠くの店だったので狙ってたんですよね。いつも見てないところに隠れた何かがあるのではないかと、もうこの推理力とか先祖が探偵だったんじゃないかって感じです。

もう、賢い読者の皆さんはわかりますよね!!銀行強盗か遺産相続したお金を茂みに隠した。それしかありえない。真実はいつも一つ。じっちゃんの名にかけて!金です。絶対にマネー。マネー イン ザ バッグって思いましたわ。発狂しましたね。億万長者確定の瞬間です。いくら常におしとやかな僕でも、超ドヤりましたわ。お前は、よくお金を拾うけど、いつもちっさい。所詮そういう運命。俺はたまにしか見つけないけどデッカイ!ビッグなんだよぉ!!みんなを止めて駐車場へ運命の大金との対面。バッグを開ける手が震えます。

そこから出てきたものは、大量の男物のトランクス!!バックの中身が全部トランクス、Lots of unwashed trunks are in the bag!これが中学レベルの英語力だ!洗ってないトランクス。次の日からあだ名がトランクスですわ。いやブリーフより全然ダメージ少ないんだけども。そういう話じゃない。真実はトランクス、じっちゃんごめんね。

多分持ってないんだろうね。次の日からはお金拾うんじゃなく、うんこ踏まない方向性に切り替えました。